「そうなると、足りねぇのは刺激だよな……マンネリ化はいただけねぇ。XANXUSみたいな男は、新鮮な刺激を常に求めるもんだぁ」

 そう…これは単に性生活を潤すための努力であって、ボスに媚びてるとかそういうんじゃねぇ。
 俺は決して、ボス好みな「オンナ」になろうとか考えてるわけじゃねぇんだ。
 ただ今夜はちょっと──特別なだけだ。



 いじり過ぎてゆる巻き癖がついた髪のままで、ラウンジに向かった。
 出かける準備も整えて、ブーツを履いてコートも持った。

 もうこうなったら、ベルの機嫌がいい事に賭けるしかねぇ。アイツがラウンジで暇してたら、横に座ってこれみよがしに髪を掻き上げて誘ってやる。奴はかなりの確率で食い付いてくる筈だ。



 ラウンジの扉を開けると、生憎ベルの姿は無かった。
 ソファーにはオカマとブサイクの二人だけがいる。
 暑苦しくてゴテゴテした組み合わせだ。

「あらスクちゃん、お出かけ?」
「おうっ、ベルは?」
「ベルちゃんならついさっきお部屋に戻ったわよ」
「──…そうか」

 ルッスの言葉に、少しばかり消沈した。
 まさか部屋まで押しかけて行って、「髪結んでくれ」とは言わねぇし、言いたくもねぇし…結局いつものまんま出かけなきゃならねぇようだ。

「ボスも出かけるって言ってたけど、一緒なの? もしかしてデート?」
「おうっ!!」

 俺が思い切り返事をすると、関係ねぇレヴィの野郎がギロッと睨んでくる。
 ジロジロ見んなよ、キモうぜぇぇ……

「まあいいわねぇ〜、でも今夜はハロウィンよぉ…恒例の仮装パーティはどうするのよ」
「悪ぃが俺とボスは抜ける。つーか、もういい加減にやめねぇかぁ……ベルでさえ結構いい年いってんだろぉが」

 俺がルッスにそう言うと、レヴィが沈黙のまま首を左右に振った。
 お前に言ってねぇぞぉぉ…ボスの仮装目当てのムッツリ野郎がぁ!

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HOUSEKI-HIME N