「はいはい、打ち首よりは断然マシ」
「それからマーモン、ボンゴレはヴァリアーに対し、年内は一切の報酬を支払いません。これは処罰ですので、拒否権はありませんし、手を抜いたりしないように」
「冗談じゃないって言いたいところだけど、しょうがないね。命あってのお金だよ」
マーモンがそう答えた後、車椅子のルッスーリアが車輪を動かして前に進み出る。
「ねぇちょっと、私とスクちゃんはどうなってるのよぉ!?」
「ルッスーリア、貴方にはまだ治療が必要です。このまま病院に戻り、退院後は速やかにヴァリアー本部に戻って下さい」
「あらぁ、随分寛大な処置なのねぇ…となると、ボスもそれなりと思っていいのね?」
「XANXUS様は──」
チェルベッロの言葉に、瞬時に全員が反応した。
目も耳も一ヶ所に集めて、ごくりと喉を鳴らす。
「九代目のたっての希望により、今は日本にて九代目の御側で加療中です。謹慎と、あとは入院中という事もあって禁酒を余儀なくされ、御機嫌はよろしくないようですが…順調に回復に向かっていらっしゃいます」
「まあぁぁっ!」
ルッスーリアは安堵と歓喜に満ちた声を素直に上げたが、スクアーロは何も言えなかった。
XANXUSが今一時、身も心も癒されている事を願い、その上で再び這い上がる事を…ただひたすらに信じていた。
「スペルビ・スクアーロ、貴方の処分ですが──」
心を遠い日本へと飛ばしていたスクアーロだったが、チェルベッロの声に我に返る。
「おう、何だ? 俺はどうすりゃいいんだぁ?」
「ヴァリアーの次席であり、揺りかごに続いてXANXUS様の企てをすべて知っていながら、加担した罪は重いと判断されました。よって、年内は身柄を拘束させていただきます」
「……拘束!?」
「ふぅん、一人だけ重いんだ。揺りかごなら俺もいたんだけどね……っていうか、スクアーロもルッスも無しで三人で働けっての?」
処分を言い渡された本人に代わって私的な理由で文句を言いだすベルフェゴールに対し、チェルベッロは退室を促すように扉を開けた。
「そうです。ご存じの通りヴァリアーの精鋭部隊は未だ戦闘不能な状態にありますので、当面は幹部のあなた方に暇なく働いていただきます。すでに指令が行っているはずですので、速やかに本部にお戻り下さい。武器も届けてあります」
「うわー何この女ムカツク、殺してー」
「ベルフェゴール、今度無法な事をすれば貴方だけではなくXANXUS様にも厳しい処分が下る事をお忘れなく」
「そうよベルちゃん、年内は大人しくしてなさいね。愛するボスのために我慢しなくっちゃ」
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