「ボス……」
「カス、いつまでこんな所にいる気だ。寝るぞ」
「お、おう……つーか、なに持ってんだぁ?」
XANXUSの手には、色とりどりのリボンが掛かった小瓶がいくつか……なんだかよくわからねぇが、どうもプレゼントくさかった。
「今夜はお前の誕生日らしいな」
「……今夜っつーか、今日丸ごと……ぇっ、なんだよ……憶えててくれたのかぁ?」
「そんなもん、憶える以前に知らねぇ」
「そうだよなぁ……じゃあ、それは……?」
「ルッスとベルに渡された。俺が飲めばいいらしい」
「はぁ…?」
俺は立ち上がって、XANXUSの抱えている小瓶に顔を近付ける。
「んんー……? スッポンエキスに……っ、濃縮マカに、バイアグラァ!?」
「なんだ、そんな物か」
「そんな物って……もらったもん見てねぇのかよっ!」
「いちいち見てねぇ」
「見ろよ! つーか、飲むなよそれ……全然いらねぇからなぁ」
「確かにいらねぇが──試しに一本飲んでみる」
「の、飲むのかよぉ……」
アイツらは何を考えているのかと呆れながらも、笑わずにはいられなかった。
XANXUSの誕生日は別として、仲間の誕生日を祝うような真似はしねぇのに…。
「スクアーロ、今夜はいい夢が見られそうだね」
ラウンジを出ようとすると、マーモンがそう言った。
俺はXANXUSの背中を追いつつ、振り返る。
「──いい夢どころか、寝る暇ないぜ」
今夜は……じゃなくて、今日は俺の誕生日だ。
おめでとうなんて素直に言ってくる奴はいねぇけど、目の前にXANXUSがいる。
今年は、XANXUSがいる──。
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